タロのブログ

陰茎形成を中心に、トランス男性としてのいろいろな経験に関するブログです

オペから2ヶ月後(8週目)

オペ後1カ月~2か月(8週間)後の経過になります。

あんま良くなってないなぁ~という感じもあり、また前回の術後はほぼ観光ができなかったため、来月に診察がてらタイ旅行を計画していました(-。-)y-゜゜゜

 

 

陰部の痛み

痛くなる頻度は若干減ったような気がする(・。・)

 

腕の痛み

腕については時間の経過とともに痛みなどはなくなっていきました。前は腕を曲げると痛かったりしていたのですが、そういう痛みはなくなりました。

かさぶたはだいぶ取れて綺麗な感じになりました。

あとは毎日朝晩カテーテルを抜き差しするのですが、カテーテルは長く使用しているとぶよぶよして太くなる(?)ので、入れるときに痛いとかはあります。

カテーテル交換をすると「元のカテーテルってこんな細かったんや…」と思います。

 

腕のかぶれ?

ちょっと腕の穴がかぶれてる感じがありました。

ずっと膿っぽい感じというかジュクジュクしてる感じというか…(+_+)

また、液がやたら出ている気もしていました。

これはこのまま放置しといていいのやろうか…と思っていました。

 

尿漏れ

相変わらず尿漏れは続いており、何ならやや悪化しているような気がする。。

昔に比べて我慢ができない、我慢していても間に合わない感覚がある。

尿道締めなきゃって思ったときには少し遅くてボタボタ数滴垂れるような感覚があり、頻繁におしっこに行っておかないと困るという感じで生活上の支障を感じていました。

診てもらっても手術とかじゃないだろうし、ひたすら治るのを待つしかないんだか、一生これと付き合っていくか、ってところなのかしら…尿閉じゃないからマシと思っておくべきか…うーむ…と悩みながら過ごしていました。

 

かかりつけ医に相談

かかりつけ医からは「術後に起こりうる」とは言われるものの、心配だったらヤンヒーに聞くこともできるけど、と言われました。

ヤンヒーは次いつ行くんと聞かれ、「旅行で2週間後に行きます」「じゃあそこで診てもらえるように紹介状も作成してメールしましょう」という流れになりました。

ここでの紹介状は英文かつ保険適用外だったので高額でした(笑)

かかりつけ医からヤンヒーに連絡してもらい、その後にヤンヒーのCNSから一回受診してもらうほうが良いと思うと言われました。というわけで、タイ旅行に合わせて受診可能な日時を調整しました。

 

脱毛

腕の毛も陰毛も順調に増えてきてしまったので早く脱毛に行きたいなぁ…てかいつから脱毛行ってもいいんだろう…

脱毛行っても腕に穴空いてるわ、膣は閉じられてるわ、となったら施術する看護師はびっくりしてしまうやろうか…

と、そんなのんきなことも思っていました(笑)

 

術後2か月後はこんな感じで焦りや不安をめっちゃ感じていました。

仕事もまあ休めなくはないしタイに行って診てもらうほうが自分の気持ち的に安心できるし、ということで再度診察を受けるためにタイ旅行の準備を進めていくことになりました(・。・)

 

手術から1ヶ月後(4週目)

手術から一ヶ月(4週間)経過した後の頃の記録です。

 

 

陰部の痛み

痛みを感じるのは主に排尿するときと立ち上がるときでした。力が入るタイミングなんでしょうかね(・。・)

毎回というわけではないけれども、痛いときは割と鈍い痛みを感じました。

あとは痛みに加えて痒みが若干ありました。

尿漏れもしっかり感じていました。徐々に自覚していく過程がこの頃だったように思います。術後1ヶ月までは抗生物質を陰部に塗るように指示されていたため、抗生物質は寝る前と起床時に塗っていました。

 

シャワー再開

嬉しい\(-o-)/

全身普通にシャワーを浴びられるのって大事ですね。。

 

臀部のテープを剥がした

抜鈎後にずっとテープを貼られていたのですが、これらのテープはすべてはがしました。

 

腕の洗浄・カテーテル交換

日本帰国した後から腕の洗浄をするように言われていました。

こんなグロいことしたくないよ~、痛いよ~と思いつつ、やらないといけないので、仕方なく洗浄作業をし始めました。

初めてカテーテルを外してみた時、カテーテルの腕の中に入っている部分はが真っ白になっていました。気色悪い色やな~と思いました(笑)

うまくカテーテルを入れられないこともあり焦りましたが気合で乗り切っていました。

最初は恐る恐るという感じでしたし、いろいろと効率良くできませんでした。

痛みに関して、腕は時々痛いときがあるけど大したことはなく、陰部に比べたらだいぶマシでした。

1カ月(4週間)に一回のペースでカテーテル交換をするように言われていたため、術後1カ月のタイミングで初めてカテーテル交換をしました。

陰部のケア方法や腕の洗浄方法はまた別の記事で書こうと思います(*^^)v

 

痛かったり、うまくいかなかったりするものの、何とか術後の身体に慣れるように必死でしたね(^.^)

術後トラブル(?)

Stage2の手術の後、問題なく順調に日常生活に戻りました…というわけではなく、トラブルが起きました(T_T)

 

 

尿漏れ…?

ことの発端、というか最初に気がついたのはタイから日本に帰国する日のスワンナプーム空港でした。スワンナプーム空港は広く、搭乗口までに行くのにまあまあな距離があります。大人しく車椅子で空港内を移動すればいいところを、久しぶりのスワンナプーム空港にワクワクしてしまい、ひたすら歩き回っていました←

搭乗口まで歩いていると、何となく漏れてる感覚がありました(・・?

途中でトイレに入り確認したところ、太ももらへんに血がついており、そのときは単に「傷口から血が垂れたんかな…歩きすぎちゃったしなぁ〜」と思っていました。

 

尿漏れの確信(◞‸◟)

帰国後も割とすぐに働いたりして、歩く機会が多々ありました。

毎回というわけでもないし、量は少ないものの、尿が数滴漏れている感覚がしばしばありました。

血というわけではないため、多分尿だろうな…と気づき割とショックでしたね(T_T)漏れている量は本当に数滴なのですが、尿漏れってシンプルに不快ですし、恥ずかしいですよね〜(T_T)

タイにいる間はほとんど歩かなかったので気づかなかったんだろうと思います。。

というわけで徐々に尿漏れしていることを確信していきました。

 

尿漏れの感覚

うまく説明するのが難しいのですが、自分の尿漏れの感覚は以下の感じでした。

・尿意を感じて少し我慢して尿道を閉じようとする(この感覚伝わりますかね…?)けど間に合わない。手術を受ける前は「尿意を感じる→危ない!ってなって尿道らへんに力を入れて尿道を閉じる→漏らさない」っていう感じだったのですが、尿道を閉じるところが間に合わない感じです。

・そもそも尿意の自覚が少し遅いような気がする。

・さらに言うと、尿道を閉じようとしているものの、閉じきっていない感覚があり、力を入れてるけど漏れているような気がする。

Stage2の尿漏れってあまり聞かないので、いろいろ調べたり、排尿障害そのものについても検索しまくっていました。排尿障害と言っても色んなパターンがあるんだなぁと勉強になりました(笑)

尿道カテーテルを留置していたことで膀胱の機能が弱ったり、骨盤底筋が弱ったり、術後は腫れてて尿が出にくくなっていたけど腫れが引いたことで尿漏れするようになったんじゃないかとか、いろんな原因を考えていました。

 

日本のかかりつけ医に相談

傷病手当金を依頼した医師とは別のかかりつけ医に尿漏れのことを相談しました。

尿の出方が真っ直ぐではない場合は炎症も疑われるっぽいのですが、尿の出方は真っすぐなので炎症が起きているわけではなさそうでした。

術後だと尿漏れ的なことも起こるらしいとのことでしばらく経過を待つことにしました。

 

尿漏れトラブルは無事に終わったのですが、数カ月を要しました(・。・)尿漏れ以外も含めた術後の経過に関する更新とともに書いていきます(*^^)v

オペから1年記念とヘイトへの愚痴(-_-)

今日でちょうどStage2の手術をして1年経過しました。

術後の話をはよ書かないと、と思いながらあっという間に時間が過ぎてしまいました(^_^;)

振り返ると術後はあんなに大変だったのに今では元気ですし、腕のケアも面倒ではありますが完全に慣れました。

早くStage3を受けに行きたいなぁ〜と思いながら日々お金を稼ぎ、節約しまくっています。。楽しいプライベートの時間がほしいのですが、そんな時間は取れることもなく…(-。-)y-゜゜゜

 

 

オペとは関係ないのですが、最近はトランスヘイトと戦ったりして過ごしていることも、ストレスになっています(- -)

トランスヘイト言説に対してある程度の慣れ?耐性?はあるけどやっぱり慣れないと感じるものもあり、毎度本当にうんざりしますね。分かりやすいヘイトじゃない発言(私からすれば普通にヘイトですが)について、何が問題なのか指摘するためにはヘイト言説を見ないといけないのですが、やっぱり疲れるし、消耗します。

 

トランスヘイトはあらゆるトランスの人々(ヘイターがトランスだと勝手に認識した人も含む)の生存を認めない態度を取りますよね。

見た目を変えれば認める、身体を変えれば認める、性器を変えれば認める、戸籍を変えれば認める…といろいろな線引をしようとしているように見えても、根底にあるのはトランスを一人の人間として尊重しない、存在を認めないという態度があります。結局のところ、どんな状態であれ、トランスを認めないというものですね。

 

トランス女性に対するヘイトが最も先鋭化しており、本当にずっと最悪なのですが、ヘイターの中には陰茎形成のこともネタにしていたりします。陰茎形成に関する写真を最低な言葉とともに投稿していたりします。

手術の有無で人をジャッジしたり、認めるかどうかを議論したりすること自体がクソであり、差別なのですが、結局のところ手術していようがいまいがトランスを否定したい、差別したいという欲望がはっきりと現れているように思います。

 

人を一人でも殺せる思想は誰でも殺せるよなぁと、優生思想について学んだときに思った記憶があります。

トランスヘイターがターゲットにするトランスは私のような陰茎形成をするようなトランスはさほど含まないかもしれないです。でも、だからこそ、私はあらゆるトランスと連帯し、差別に抵抗し続けていく必用があると日々思っています。もちろんトランスに対する差別だけではなく、ありとあらゆる差別、誰かを生存に値するかどうかというクソみたいな議論に対して。

 

とまあ、愚痴になってしまいましたが、またちゃんと術後トラブル日記を更新していきます( ´∀`)

傷病手当金の体験談~日本の医療機関編~

今回はヤンヒー病院でStage2を受けて日本に帰国した後、日本の医療機関傷病手当金の申請書を作成した話になります。

最初は日本での分は申請しなくてもええかな〜、ヤンヒー病院での申請分が通ったら申請しようかな〜ぐらいに考えていました。

 

 

帰国後の受診

日本に帰国後はホルモンを管理してもらっているかかりつけ医を受診しました。このかかりつけ医はヤンヒー病院へ行く前の紹介状も書いてもらっていた医師になります。

ホル切れというのもありましたし、もし今後傷病手当金を申請する場合には、受診しといたほうがいいという理由で帰国して数日後の4月中旬〜下旬頃に受診しました。

ホルモンをいつも通り打ってもらい、またヤンヒー病院からもらっていた診断書(傷病手当金とは別)を提示しました。

帰国後受診のタイミングでは傷病手当金の依頼はしませんでした。ヤンヒー病院のが万が一不支給だったら文書料が無駄になるので(^_^;)

 

 

復職

傷病手当金労務不能であることが条件なので、医師が労務不能と認めていて、自分が実際に働いていない期間は申請可能です。そのため、無理をして働いてしまうと本来は申請できるはずの期間なのに申請できなくなります_(:3 」∠)_

ヤンヒーからの診断書には術後4週間のことまで書かれていたのですが、私は日本に帰国してから数日後、手術から4週間経つ前に復職しました。

多分まだ労務不能だわ、と思いつつ、シフト入れちゃっていたので出勤しました(-。-)y-゜゜゜陰部が痛すぎて本当に働くのキツかったです。。次のStage3の後は絶対に仕事入れないでおこうと思いました(笑)

まあそんなわけで私が傷病手当金の申請ができる期間はヤンヒーの最終診察日の翌日~復職する前日までの数日間分であれば申請できることとなりました。

 

 

傷病手当金の申請へ

5月下旬には傷病手当金が支給されていることを確認できたため、帰国後の分も申請するか~と思って準備を始めました。

 

医師へ依頼

私はネビドを12週間に1回打つペースなので4月の受診の次は7月に受診し、その際に医師に申請書の作成を依頼しました。

依頼する際には、ヤンヒーでもらう診断書に加えて、ヤンヒーで作成してもらった傷病手当金の申請書の写しも医師に提示しました。

医療機関を変更しても同一病名で作成することはできますが、病名を含めて書き方などはある程度統一してもらう必要があるのかなと思います。

そもそも医師は前医からの診断書や紹介状を基に診察を行ったりしますし、何の手術を受けたのかよく分からない状態ではまともに診察も行えないですし、診断書を書いたりすることもできません。今どういう状態なのかということは、これまでの経過を踏まえて診察を行います。

申請対象となる期間については会社からの指示があれば、それを医師に伝えます。

私の場合は退職後だったため、ヤンヒーの最終診察日の翌日から復職の前の日までの日付で書いてもらうように依頼しました(^^)

できあがった申請書です↓

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郵送と支給決定

今回の申請書に合わせて、念の為に前回申請した分の療養担当者分のコピー、前回申請分の続きですということを書いた付箋も貼っておきました。

私は退職後の期間の申請であり、事業主担当の書類は不要になるため、事業主担当以外の被保険者と療養担当者のみを直接協会けんぽに郵送しました。

7月中旬〜下旬頃に郵送し、8月上旬に振り込まれ、その数日後に通知書が届きました。

郵送してから振り込まれるまで2週間程度でした。前回からの続きだからなのか、前回の申請時よりも振り込みまでが早かったです(^^)

 

 

Q&A

もしかしたら以下のようなことを日本の医療機関で依頼する際に医師から言われるかもしれないなと思ったため、それらに対する答え(?)のようなものです。申請権があるにのかかわらず、医師が書くことを渋ったら、ちゃんと説明して書いてもらうことが大切です(`・ω・´)面倒ですが(笑)

 

保険適用じゃないから通らない?

私の場合は医師から「性同一性障害は保険適用ではないから申請しても通らない」と言われました(笑)性別適合手術に対する傷病手当金が支給される根拠には以下のようなものがあります。

性同一性障害に対する医療的ケアはホルモン以外は保険適用になり、陰茎形成術を含む性別適合手術などの手術療法も診療報酬が実際に定められているので保険の対象になっている。

・タイでの性別適合手術に対して傷病手当金が支給された事例がある。

・そもそもの話として、傷病手当金は美容整形などは対象外だが、対象外の理由は「保険適用じゃないから」というものではない。そのため、自費診療のものでも美容目的などの理由でなければ認められる。(←根拠を十分に説明できる資料は見つけられていませんが…(T_T))

というわけで傷病手当金を医師に止められる場合があるので、必要に応じてこちらから根拠を説明できると良いのかなと思います。

 

担当医じゃないから書けない?

また、手術の担当医じゃないから書けないと言われる場合もあるかもしれません。当然ですが、診察もしておらず、診療録(カルテ)もない医師が書いたり、勝手に自分で書いてしまう(ないと思いますが)のはアウトです。しかし、手術の担当医以外の医師が診察をして、労務不能と判断し、その医師が申請書を書くことは問題ありません。

性別適合手術となると急にややこしく感じる医師もいるかもしれません。しかし、入院患者が自宅に退院した場合は、入院中は入院している病院、退院後は退院後に通院して診てもらっている医療機関に申請書を書いてもらうのは普通のことです。そのため、日本で診てくれている医師に申請書を依頼することは何も問題はないと思います(^^)

 

 

これにて傷病手当金の話は以上になります。

これまでも書いていますが、各健康保険組合や勤め先に確認して手続きを進めたり、必要に応じて医師や会社へ説明したり、ということが必要になる場合があります。大変ですが、法律に基づいて生活を保障する制度になるため、有効活用できると良いですね(*^^*)

私の書き方や説明が分かりにくかったり、間違っている部分があったり、何か質問があればご教示いただけますと幸いですm(_ _)m

傷病手当金の体験談~ヤンヒー病院編~

今回はタロが実際に傷病手当金を申請した話になります。

いろいろ紆余曲折がありながら、渡タイする前に準備したこと、タイで実際にやったこと、日本に帰ってから申請した流れなどがあります。

健康保険組合や会社によっていろいろと違う部分もあると思いますが、参考になれば嬉しいです(^.^)

 

 

渡タイ前にやったこと

そもそも私の健康保険は?

私は協会けんぽ(東京支部)に加入していました。

職場自体は大阪でしたが、雇用主は東京の会社だったため、東京支部でした。いわゆる派遣的なかたちですね。

退職日までに1年以上勤めていたため、退職後の継続給付の対象でした。

 

健康保険組合への事前問い合わせ

一般的なこととして聞きたかったため、協会けんぽに匿名で問い合わせました(確か大阪支部だった気がします)。

・退職後の継続給付を申請する場合の申請書類はどうしたら良いか?

→退職日までの分は被保険者、事業主、療養担当者をすべて作成し、退職後の分は被保険者と療養担当者のみが作成するように言われました。

・タイで性別適合手術を受ける場合についての申請書はどう書けば良いか?

→タイでの性別適合手術に関しては「え、なにそれ!」みたいなリアクションはされず、スムーズなやり取りでした(^^)

タイで日本語以外の言語で診断書を書いてもらう場合には、原本+翻訳版をつけておくように言われました。既存の申請書のフォーマットは使用しなくても良いが、申請書の項目はすべて網羅するようにということと、翻訳版に翻訳者情報(氏名、住所、電話番号)を記載するようにという指示がありました。

 

会社への確認

もともと2023年3月末日で契約終了だったため、特別自分で退職届を出すようなことはなかったのですが、健康保険の返却など諸々の手続きがありました。

その際に事業主に退職日までの一定期間は有給消化してタイで性別適合手術を受けることを伝えました。事業主側の担当者も驚いたりするような方ではないため、スムーズにやり取りできました(^^)

会社のほうでも協会けんぽに問い合わせてくれたそうで、私が個人で協会けんぽに問い合わせた内容と同じような指示を受けました。

申請書の作成における日付に関しては①退職日までの分、②退職以降の分をそれぞれ作成して合わせて送るように言われました。

また、申請の流れとしては、被保険者、療養担当者の申請書を送ってもらった後に事業主の申請書を記載し、会社から直接協会けんぽに送るとのことでした。

 

申請書の準備

申請書のフォーマットを何部か印刷してタイへ持っていきました。

結果的にはPCで直接入力にしましたが、病院の日本語スタッフさんに説明したりするうえでは役立ちました。

協会けんぽの場合はPC入力も可能ですが、健康保険組合によって申請書の形式、PCで入力できるかどうかなどは異なるため、各自でご確認くださいm(_ _)m

 

タイでやったこと

ヤンヒー病院で申請書記載を依頼する

これはあまりスムーズにいきませんでした(笑)

元々診断書を書いてほしいということは伝えていたのですが、傷病手当金という仕組みと傷病手当金の申請書のフォーマットがあるということはちゃんと伝えていなかったため、やや苦労しました(+_+)というか、日本の制度である傷病手当金を伝えるのが難しいですね。。

退院前日に日本語スタッフに申請書を渡して依頼をしました。退院日ではなく、2回目の退院後診察の際に渡されましたが不備がめちゃくちゃ多かったです(笑)

もらったのがこちらでした↓
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期間も間違えているし記入漏れもありました(笑)

術後1ヶ月間として書いてくれていたのですが、傷病手当金の申請書はまだ診察を行っていない未来のことを書くことはできないため、診察日までのことしか書けません。

また、私は①退職日までの分(3月26日~3月31日)、②退職後から最後の診察日までの分(4月1日~4月16日)の2枚を依頼したのですが、②にいたっては自分で書くように言われました(笑)

※当然ですが診断書は医師が書かないとダメです(-.-)

明後日帰国なのにどうしよ〜でも諦めるわけにもいかないしな〜と思い、一旦病院を後にして一人作戦会議をしました(笑)

まあ申請書がタイ語じゃなくて英語だったのは良かった点でした(^o^)

 

申請書作成の裏技

推奨はできませんし、何かあったら自己責任という感じの方法ですが私は申請書を自分で入力して、医師に問題ないか見てもらって署名と公印を押してもらう作戦を決行しました(; ・`ω・´)

協会けんぽは申請書をPCで作成できるため、ヤンヒーでもらった申請書の内容を自分で入力して2枚作成して印刷しました。

日本語スタッフに事情を説明して、診察翌日にヤンヒー病院に行って依頼する旨を伝えました。

翌日は日本語スタッフさんが休みだったのですが、他のスタッフに申し送りをしてくれていたため、申請書を渡し、内容の確認と署名と公印を押してもらい事なきを得ました(・。・)

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自分でどうにか申請書を入力したり、印刷したり、スタッフに説明したりというのはやや大変ではありましたが、何とかなったので良かったです(笑)

 

日本に帰ってからしたこと

翻訳版の作成

ヤンヒー病院でもらった申請書を自分で翻訳して手書きで作成しました。

翻訳者の氏名、住所、電話番号は自分の情報を記入しています(^^)f:id:duck_transman:20240209185820j:image f:id:duck_transman:20240209185850j:image

会社へ送る

被保険者分を2通作成して、4月末頃に会社に郵送しました(^^)

なお、被保険者分の作成などは特に難しくありませんでした。

 

傷病手当金の入金

5月中旬~下旬頃には入金されていました。なので、おそらく申請書を会社に送ってから1ヶ月ぐらいで振り込まれたかたちになります

私の場合は3月末日までは会社から給与が発生しているため、3月26日~3月31日までは不支給、4月1日~4月16日までの分が支給されていました。

入金の前後(確か後だった気がします)に協会けんぽから通知のはがきが2通(3月26日〜3月31日、4月1日〜4月16日)送られており、不支給の理由についても記載されていました。

金額の詳細については、私の前職のおおよその給料がバレてしまうので載せられません(・ω・)

 

ここまでがヤンヒー病院編です。申請するのは大変でしたが、ちゃんとお金が振り込まれるのを見るとやって良かった~と思えました(^^)

次は帰国後の申請分に関する体験談を記載しま~す(^<^)

傷病手当金とは何か?

私はStage2のときに傷病手当金を利用しました(`・ω・´)

ということで、今回は傷病手当金についての記事になります。

私は仕事柄、傷病手当金を人に説明する機会が度々あったため、「傷病手当金って何?」「自分は該当するの?」という疑問に応えられるような内容になっている、はずです。

と思ったのですが、結構細かく書きすぎて分かりにくいかもです(・・;)

 

 

傷病手当金とは?

業務外の病気や怪我で労務不能な状態になった場合に、事業主から給与の支払いが発生しない(あるいは不十分である)場合に所得を保障するという健康保険法に基づく仕組みです。

要するに、病気やケガで働けない場合に、お金を給付することで生活を守るよ〜っていう制度です(^^)

いくつかポイントがあるので見ていきます。

 

傷病手当金に関する大前提

健康保険法に基づく仕組みであること

健康保険法に基づいているため、「○○健康保険組合は給付してくれるけど、△△健康保険組合は給付してくれない」ということは生じません。どんな健康保険であっても条件さえ満たしていれば給付されます。

これは性別適合手術に対する傷病手当金を申請する上で理解しておく必要があると個人的には思います。つまり、性別適合手術傷病手当金についてあまり知られていないところがあるのですが、どんな健康保険に入っていても性別適合手術に対する傷病手当金は受給可能です。

まず、先ほど述べたように傷病手当金は法律に基づいています。

もし支給されなかった場合には、まずは保険者(各健康保険組合)にその理由を尋ねるのですが、その説明に納得できない場合には審査請求へと進みます。審査請求先は地方厚生局社会保険審査官→社会保険審査会(厚生労働省)という流れになります。つまり、最終的な判断の責任は国(厚生労働省)になり、国が支給できると認めている場合であれば、どんな健康保険組合に加入していても支給されます。

これまで、日本では性別適合手術に対する傷病手当金が支給されたことがあるという前例(証拠)があるため、普通に申請したら支給されます(*^^)vこちらの前例についてはまた後日説明します(多分)。

 

社会保険の被保険者であること

すなわち、自分自身が会社に勤めており、被保険者であることが必要です。

個人事業主や自営業者であったり、雇用されているものの所定労働時間が規定を下回るなどで社会保険が適用されない場合は国民健康保険または社会保険の被扶養者になるため不可になります。社会保険の被保険者ではない場合に利用できる仕組みとして医療費控除がありますが、こちらは全く別の制度になるため、別の記事で解説できればと思います(^.^)

なお、社会保険が適用される条件で働いているにもかかわらず、会社が手続きをしていないケースもあるため、要注意です(+_+)

・1週間の所定労働時間が20時間以上ある

・賃金が月額88,000円以上ある

・学生ではない

・2ヶ月を超える雇用の見込みがある

・事業所内の被保険者が常時101人以上いる(2024年10月からは51人以上へ変更)

などの場合はパートやアルバイトでも社会保険に加入することになっています。もし入れていない場合は会社に伝えて加入できるようにしましょう(`・ω・´)

 

傷病手当金の支給条件

具体的に傷病手当金を受け取りたいという場合には条件を満たす必要があります。

業務上の病気や怪我ではないこと

性別適合手術などは業務上の病気や怪我ではないため一切問題ないかと思います。

この条件について、業務上の病気や怪我の場合は労災の対象になるため、適用される法律自体が異なります。

 

労務不能であること

業務外の病気や怪我で働けない状態であることが必要になります。

働けないという判断は本人の業務内容や心身の状態を総合的に見て医師が判断します。

 

連続する3日間を含み4日以上仕事に就けないこと

連続する3日間休んだ後に、4日目から支給対象になります。

連続する休みについては、土日・祝日などの公休日も含みます。すなわち、「本来の出勤するべき日でないと休み扱いにならない」ということはありません。

例えば、もともと土日休みの仕事である場合、土日も連続する休みとしてカウントされます。

またここでの休みは給与発生の有無は問われません。有給だったり、会社規定で給与が発生するタイプの病気休暇であっても問題ありません。

待機3日間のイメージは以下の図の通りです。
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(協会けんぽのHPからの引用です)

 

Q&A

給与がある場合は?

有給などの100%給与が出続けている限りは傷病手当金は支払われません。しかし、給与が出なくなったタイミングから傷病手当金が支払われます。

また、もし給与が出ていても傷病手当金が保障している金額に満たない場合はその差額が補填されます。

 

どのくらいもらえるの?

ざっくりいうと収入の2/3が保障されます。一日あたり○○円というかたちで支給額が計算され、休んだ日数分を受け取るイメージです。

ざっくりとした例ですが、月給20万円で1カ月休んだ場合には13万円程度が保障される感じです。

ちなみに、厳密にいうと、収入そのものではなく標準報酬月額がベースになっています。

標準報酬月額は給料を1~50の等級(健康保険の場合)に分けて表され、健康保険や厚生年金、介護保険の保険料などを決める基準となっています。また、都道府県によって金額は異なります。

また、支給開始日までに1年間健康保険に加入しているかどうかによって微妙に違いもあります。

どのくらいもらえるのか知りたい人は、給料明細の健康保険の保険料から標準報酬月額を調べて計算してみてください_(:3 」∠)_

 

いつまでもらえるの?

傷病手当金が支給される期間は、支給を開始した日から通算して1年6ヵ月となります。

 

付加給付って何?

健康保険組合によっては組合独自の法定外給付として付加給付を設けている場合があります。法定外給付というのは法律に基づくものではありませんので、「○○健康保険組合は給付してくれるけど、△△健康保険組合は給付してくれない」ということが生じます。

例えば支給される金額が収入(標準報酬月額)の2/3ではなく、80%になる場合だったり、支給される期間が1年6カ月ではなく2年になるといった場合があります。

付加給付の有無については加入している健康保険組合に確認してください(^^)

 

どんな手続きが必要?

おそらく健康保険組合によって書類は異なるかもしれませんが、申請書を作成して提出することが必要になります。

申請書は➀被保険者(本人)、➁事業主(会社)、➂療養担当者(医師)がそれぞれ記載する必要があります。➂には労務不能な要因となった傷病名を記載する欄があります。

健康保険組合によってフォーマットは異なりますが、ここでは例として協会けんぽの申請書を示します。

①被保険者(本人) 協会けんぽの場合は2枚セットです。
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②事業主(会社)
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③療養担当者(医師)
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申請書が完成したら健康保険組合に提出します。健康保険組合に直接郵送するなどして提出するパターンもあれば、会社経由で健康保険組合に提出するパターンもあります。

詳細は各健康保険組合や会社に問い合わせたり、HPをみて調べてみてください。

 

申請書の期間や日付はどう書けば良い?

申請書の被保険者分には「申請期間」、「発病・負傷年月日」、療養担当者分にも「労務不能と認めた期間」「初診日」「発病または負傷の年月日」など、日付を書く場所がたくさんあります。これらの日付はすべて一致していることが必要になります。

会社によっては給料の締め日と合わせて25日締や月末締めで書くように言われたりするのかなと思いますので、申請書の日付をどう書くかについては、会社にそれぞれ確認するようにしてください。そのうえで、会社の指示に合わせて、医師に「●月●日~△月△日で書いてください」とか「●月●日~△月△日の分と□月□日~★月★日の分で2枚書いてください」といったかたちで依頼してください( ˘ω˘ )

また、傷病手当金の注意点としては、「未来のことは書けない!」ということを覚えておくと良いです。「今後も1ヶ月は働けないと思うから、未来の分まで書いとくね」ということは絶対にできません。診察日までの分しか医師は診断書は書けませんので、療養担当者が労務不能と認めた期間の最後の日にちと、申請書作成日(協会けんぽの場合は「上記のとおり相違ないことを証明します」と記載されている箇所)は、一致もしくはそれ申請書作成日のほうが遅い日付になります。f:id:duck_transman:20240210104329j:image

一般的に病休をこれから取るときの診断書では「1か月ぐらい休む必要があります」と書いて休みをもらうかたちになると思いますが、傷病手当金は実際に働けなかったし、給料も出てなかったことが判明してから申請するという性質のものです。ややこしいのですが、別物だと思っておきましょう。

 

会社に知られずに申請できる?

おそらくですが、会社に病名を伝えずに申請することは難しいと思います(+_+)

というのも、申請書には傷病名を記載する欄があります。

こちらは先ほどの協会けんぽの療養担当者(医師)が記入する申請書になりますが、図のように傷病名記載欄があります。


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会社は被保険者(本人)記載、療養担当者(医師)記載の申請書と照らし合わせて事業主記載の申請書を作成することがほとんどかな~と思います。また、申請書は保険者(健康保険組合)に直接送るのではなく、会社を経由する場合もあります。

当然ですが、性別適合手術を受けているにもかかわらず、全く違う手術名を書くことはできません。そういった嘘を診断書に書いてしまうと、医師は医師法違反となりますし、公文書・私文書偽造罪などの罪に問われます:;(∩´﹏`∩);:

そのため、会社に性別適合手術のことを一切言わずに申請することは難しいかもですが、詳細は各健康保険組合や各会社に直接問い合わせるてみるのが良いと思います。

 

退職する場合は?

もしかしたら人によってはオペと同時に今の職場を離れることもあるのかなと思います。ちなみに私もオペと同時に退職しています(^.^)

傷病手当金は在職中しかもらえないように思えますが、条件さえ満たせば、退職後も傷病手当金が支給されます(資格喪失後の継続給付)。

資格喪失後の継続給付の条件としては、以下の2点を満たしていればOKです。
➀資格喪失の日の前日(退職日)まで被保険者期間が1年以上継続していること

➁被保険者資格喪失日の前日に、現に傷病手当金を受けているor受けられる状態(業務以外の病気や怪我で、連続する3日間を含んで4日以上仕事に就けないこと)であること

つまり、退職までの直近1年間に健康保険に加入していて、退職日までに3日間以上の連続して休んでいれば大丈夫です。注意点としては、退職日に出勤したりしないこと、が挙げられますが、性別適合手術などの場合はそんな状態じゃないですよね…_(:3 」∠)_

退職すると健康保険の資格を喪失するため、国民健康保険に加入する、資格喪失前の社会保険を任意継続にする、誰かの社会保険の被扶養者になるのいずれかを選択することが多いと思います。しかし、退職後の健康保険について、いずれを選択しても傷資格喪失後の傷病手当金の継続給付には影響ありませんヽ(^o^)丿

ちなみに、在職中に傷病手当金を受ける場合との違いとしては、同一病名で「働けない→働ける状態になって復職→働けない」となった場合、2回目の働けない場合に対しても傷病手当金が支給されます。しかし、資格喪失後は一旦働ける状態になった場合には、それ以降は再度働けなくなったとしても傷病手当金を再支給することはできません。

 

以前性別適合手術を受けたけど申請してない…

傷病手当金の存在や性別適合手術傷病手当金が受けられることを知らなかったという場合もあるかと思います(+_+)

しかし、傷病手当金は遡って申請することができます。ざっくりいうと、傷病手当金労務不能になって請求権が発生した日から2年以内であれば遡って請求することができます!

また日ごとで請求権があるため、労務不能な期間のうち最初の一部の期間は2年経過しているけど、その後の期間はまだ2年経過していない場合には、2年経過していない期間については請求できます。

 

ここまで傷病手当金に関する一般的な説明になります。

なんやかんや分かりにくい部分もあると思うので、もし何かあればコメントいただければ答えられる範囲でお答えしますm(_ _)m

次の記事では、私の場合はどうだったのかという体験談の話になります(^o^)